イコライザー(EQ)の使い方:基本編

イコライザー(EQ)の使い方:基本編

DTMに欠かせない、エフェクターのひとつであるイコライザーですが、イマイチ使い方が分からないという方も多いのではないでしょうか。

今回は、イコライザーの役割と、基本的な画面の見方やパラメータの操作方法について説明します。

この記事で分かること

・イコライザーの役割と効果
・イコライザーの見方
・イコライザーの使い方

イコライザー(EQ)とは?

イコライザーとは、特定の周波数の音量を調整するためのエフェクターです。

なぜ必要?

楽曲制作におけるイコライザーの役割はこちらです。

・耳障りな音をカットする(音量を下げる)。
・聴かせたい音をブーストする(音量を上げる)。
・マスキング(同じ周波数の音が被って打ち消されること)を防ぐ。

イコライザー(EQ)の見方

イコライザー_ブランク

こちらはDAWの「Ableton Live」に付属されているイコライザーの「EQ Eight」です。

この「EQ Eight」を例として、イコライザーの見方を説明していきます。

①周波数(Freq)[Hz]

100、1K、10Kと横並びに表示されている数字が周波数[Hz]です。

周波数とは音の高さを表す値で、数値が大きいほど高い音になります。

良く「低域」とか「高域」などのキーワードを耳にするかと思いますが、だいたいの定義の目安は以下です。

・超低音域 : ~80Hz 
・低域   : 80~200Hz 
・中域   : 200~3kHz 
・高域   : 3kHz~ 

※細かい認識は人によって異なるので、あくまで目安として覚えてください。

②ゲイン(Gain)[dB]

12、6、0、-6、-12と縦並びに表示されている数値がゲイン[db]です。

ゲインは音の大きさを表す値で、原音を0として、原音に対してどれだけ音を大きく/小さくするかを表します。

対数表記なのでややこしいですが、だいたい+6dbで音量が倍になる(-6dbで音量が半分になる)と覚えておきましょう。

調整したい周波数を選んだあと、ブースト(増幅)したり、カット(減衰)したりして音質を整えていきます。

イコライザー(EQ)の使い方

イコライジングする上で、基本的に操作するパラメータはこの3つだけです。

Freq:調整する周波数を決めます。
Gain:音量を、増減させます。
Q:調整する周波数の幅を決めます。数値を上げると狭くなります。

①耳障りな音を探す

イコライザー_Q

まず、Q値を上げて、周波数の幅を狭くします。次に、Gainを適用に10dbくらい持ち上げます。

この状態で、Freqを動かしながら音を確認し、耳障りな音を探します。

耳障りな音は、ミックスやマスタリングで曲全体の音量を上げたときに曲を邪魔してしまうため、カットする必要があります。

②カットする

イコライザー_カット

耳障りな音を見つけたら、その周波数の音だけを減衰させるように、Q値を調整して、Gainを下げていきます。

どれくらい下げるかは、どれくらい耳障りであるかによってケースバイケースですが、極端にカットしすぎると出音が変わってしまうので、耳で確認しながら違和感のないようなところで設定しましょう。

この辺りは作業を繰り返していくうちに、自分なりの値が見つかっていくと思います。

まとめ

今回はイコライザーの基本的な役割、見方、使い方を紹介しました。

イコライザーは特定の周波数の音量を増減させるという、いたってシンプルなエフェクターですが、調整しだいで劇的に音を良くすることが出来ますので、何度も試して、使いこなせるようになりましょう。

なお、イコライザーを使って音を調整するコツについては、別の記事でケース別に紹介します。

 

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