今や、DTMはパソコンだけで行うものではなく、スマホやタブレットなどのモバイル端末でも十分可能な時代になりました。
しかし、パソコンのOSにWindowsとMacの選択肢があるように、モバイル端末にもiOS、iPad、Androidと複数のOSが存在しており、それによって、対応しているDAWソフトやプラグインも変わってきます。
そこで、今回は、これらのモバイルOSの機能の違いについて解説します。
モバイルOS(iOS/iPadOS/Android)どれがDTM向き?
結論から言うと、iOS/iPadOSが圧倒的にモバイルDTM市場をリードしており、Androidは出遅れ感があります。
AndroidでもDTM出来ないことはないのですが、2019年の現時点では、使用出来るアプリの制限など障壁が多く、正直言って、おすすめ出来ません。
それでは、機能項目ごとにそれぞれのモバイルOSの特徴を比較していきます。
対応DAWソフト
対応しているDAWソフトの数は、iOS13・iPadOSの方が多いです。
以下に、主な対応ソフトの例を挙げます。
iOS13・iPadOS対応のDAW
・Cubasis 2
・Garage Band
・FL Studio Mobile
・Auria
・Nano Studio 2
・Zenbeats ・・・etc
Android対応のDAW
・FL Studio Mobile
・Zenbeats
・KORG gadget 2
使いたいDAWソフトが対応している方を選ぼう!
レイテンシー
レイテンシーとは、「遅れ」のことで、アナログ信号をデジタル信号に変換したときに、どれだけ遅延するかを表す数値です。
スマホやタブレットの画面を操作するときに、タップしたタイミングから反応がズレることがありますが、そのズレのことです。(DTMで言えば、画面でソフトシンセを弾いたときに音が出るまで)
低レイテンシーであるほど、良いスペックになります。
Androidのレイテンシー問題
ソフトウェアの開発環境やタッチパネル仕様の関係もあって、Apple製品と比較すると、Android端末は低レイテンシーの実現が少し苦手です。
ただ、「Android端末全てがNG」ではなくて、端末の種類によって十分使えるものもありますので、端末の仕様を確認しておきましょう。
必要なレイテンシーの目安は?
20~30ms(ミリ秒)くらいあれば違和感なく使用できます。
例えば、500msとかなると、画面をタッチしてから0.5秒後に反応するってことですからね。
毎日使っていると、結構ストレスですよ。
iOS/iPadOSの方が低レイテンシーの端末が多い!(ただし端末による)
対応プラグイン
こちらの記事で紹介しましたが、プラグインには複数の規格があります。
iOS13、iPadOSではAU形式のプラグインを正式サポートしていますので、DAW上で使えるプラグインアプリがたくさんあります。
一方、Androidでは、現時点でVST、AU、AAXいずれも正式にサポートしていません。
そのため、Androidで動作する多くのDAWソフトが、プラグインとしてDAW上で読み込んで使うことができません。
もちろん、スタンドアロンで立ち上げたソフトシンセアプリを、録音アプリなどでレコーディングすれば使えなくはないです。ただ、非常に作業効率が悪いです。
プラグインソフトを使いたいなら、iOS/iPadOS!
価格
端末の価格面については、スマホ・タブレットともに、Android端末が優勢です。
選べる端末のバリエーションも多いことから、世界的なシェアもAndroid端末の方が多いです。
ただし、前述したように、レイテンシー等の必要最低限のスペックを持っている端末をセレクトした方が良いです。
出来るだけ安く始めたいなら、Android!
まとめ
いかがでしたでしょうか。
説明したとおり、2019年の現時点ではモバイルDTMにおいてはiOS、iPadOSで始められた方が何かとメリットが大きいでしょう。
ただし、Android端末しかもってなくて、それでも何とかDTMやりたいという人のために情報を提供していきます。
そういう制限された環境の中で作られる音楽がめっちゃ面白かったりするんで・・。