DTMを始めると、パソコンやDAWなどを揃えるだけでもお金がかかるので、プラグインを買う余裕が無いという方も多いのではないでしょうか。
そんな人におすすめなのがフリーVSTのプラグイン。無料とは思えないほどに、クオリティの高いものがたくさん配布されています。
今回は無料のVSTシンセサイザーの中でも、制作において本当に使えるものだけを厳選した10台を紹介します。
⇒あなたのDTMの強力な味方になります。
Mono/Fury
1981年に発売されたKORGの伝説の名機 4VCO モノフォニック/ポリフォニック・シンセサイザー「Mono/Poly」のクローン版ソフトシンセです。
プロのトラックメイカーでMono/Polyの存在を知らない人はいないでしょう。
実は、Mono/PolyのVST版も5,000円程度で購入することが出来ますが、Mono/Furyは無料で手に入ります。
その音質も本家そのものとはいかないまでも、かなり忠実に再現されており、十分使えるシンセです。
OS対応:Windows/Mac
U-He Tyrell N6
映画「ダヴィンチ・コード」のサウンドトラックなどを手掛ける音楽家ハンス・ジマーなどの著名人とタッグを組み、プラグインの開発をしているドイツの「U-He」が手掛けるのフリーVSTシンセサイザー。
無料とは思えないほどに、太くてアナログっぽい、アグレッシブなサウンドが特徴です。
EDM、テクノからロックまでどんなジャンルでもメインリードとして使えます。私のお気に入り。
OS対応:Windows/Mac
TAL BassLine
1983年に発売されたROLANDの伝説の名機「SH101」のクローン版ソフトシンセです。
「SH101」と聞けば「テクノだね」となるほど、テクノの制作には欠かせないシンセです。モノトーンな音楽に最適なクールなサウンドでとても人気があります。
このVSTシンセサイザーを制作したスイスのTAL(Togu Audio Line)はとても優秀で、他にも色々なプラグインを開発していますが、どれもめちゃくちゃ使えます。
私も現在は、有料プラグインを使うことが多いのですが、それでもTALシリーズだけは今だに使っています。
OS対応:Windows/Mac
Minimouge VA
シンセサイザーの父、アメリカのMoog博士が1970年代に開発した「Minimoog」のクローン版ソフトシンセです。
世界中のアーティストからラブコールを受ける超有名なシンセサイザーです。
アナログらしい太くて温かみのあるサウンドが再現されています。
対応OS:Windows
Dexed
1983年に発売されたYAMAHAの伝説の名機「DX7」のクローン版ソフトシンセです。
実機は当時、爆発的な人気を誇っていたそうで、日本の音楽シーンでも、かなり多くの曲でこのシンセの音が使われています。
これ1台で、浮遊感のある心地よい良い音から、効果音系まで幅広く使える優秀なVSTシンセです。
対応OS:Windows/Mac
Helix(トライアル版)
アメリカはサンフランシスコの「AUDJOO」が開発しているソフトシンセサイザーです。
一部の機能が制限されている、Helixのトライアル版が無償で使用できます。
粒のそろった、痛くないキレイな音が特徴です。
パッドやアルペジオに使えばトラックの中で目立ち過ぎず、心地よい存在感です。
対応OS:Windows/Mac
KOMPLETE START
おそらく世界で一番ユーザーの多いサウンド音源メーカー「Native Instruments」が無料配布しているスターターセットです。
毎度太っ腹な安売りセールを行っているNative Instrumentsですが、本当にプロユースで使えるクオリティの高い音源が多いです。
欠点としては、スターターセットを使うと、必ず有料の音源が欲しくなってしまうことです。
対応OS:Windows/Mac
Audio Animals TB-303
1982年に発売されたROLANDの伝説の名機「TB-303」のクローン版ソフトシンセです。
お馴染みのウネウネとしたアシッドサウンドは、知らない人がいないくらいメジャーになりました。元々はベース用のシンセだったんですが、とあるDJがフィルターとレゾナンスをいじったことで化け物シンセに変身しました。
TB303のクローンシンセはハード・ソフト含めてたくさんありますが、無料VSTでここまでクオリティの高いものはなかったので、驚きです。
対応OS:Windows/Mac
Symptohm
プロ御用達の「Oddity」や「Minimonsta」を生んだ、フランスの「Ohm Force」が開発しているフリーVSTシンセサイザーです。
プリセット演奏がメインで、パラメータによる細かい音作りは出来ませんが、その音質は有料プラグインと同様のクオリティで折り紙付きです。
使ってみて気に入ったら、「Oddity」や「Minimonsta」も欲しくなると思います。
Synth1
最後に紹介するのは、日本人のDaichi氏が開発している国産の超定番ソフトシンセサイザーです。
もしかすると、世界で一番有名なフリーVSTシンセかもしれません。
シンセとして必要なパラメータがとても多く、どんな音でも作ることが出来ます。そして、その割に動作が軽いため、世界中のトラックメイカーが愛用しています。
ゲテモノ好きの私はあまり使わないのですが、さすがにこれを紹介せずにはいられませんでした。
対応OS:Windows
まとめ
今回紹介したもの以外にも、フリーVSTのシンセサイザーは、他にも世の中に腐るほどあります。
しかし、全部無料だから、とりあえず全部ダウンロードしようという気になるかもしれませんが、それはおすすめしません。
なぜなら、そういう人は往々にしてシンセを集めることに満足して終わってしまうからです。大切なのはシンセをいじくり倒して、自分の制作スタイルを確立することです!
また、優秀なシンセが1台あれば、たいていの音は作れますので。
最初は気に入ったものを1、2個だけピックアップしてインストールすることをおすすめします!